『今月の一冊』 ヒロシマ・ノート

「ヒロシマ・ノート」
著者 大江健三郎
岩波新書
大江健三郎さんとお会いしたのは今から10年前、2013年6月14日(金)、第15回日本医療マネジメント学会学術総会(於盛岡)の懇親会においてでした。(写真)大変気さくな方で親しくお話をさせていただきました。翌日、市民公開講座で「今、なぜ希望を語るか」というタイトルで講演されました。2011年3月11日の東日本大震災のあとを現場でみて、原発反対のお話をされたと記憶しています。当時よりノーベル文学賞受賞者の文章を一度は読みたいと思っていましたが、なかなか機会がありませんでした。残念なことですが、本年3月3日逝去されたとの報を受け、やっと手に取りました。内容はもとよりその文章たるや、一言でいうとすごい構成と表現力で、重厚さを感じました。文の展開はスラスラと読めますが、私には理解するのに何回も読み返す必要がありました。大江文学初心者ですので、もう少し勉強します。

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