心の傷を癒すということ
安 克昌 角川文庫
NHK「100分de名著」で話題の本というキャッチコピーにひかれて本書を手に取りました。 1995年1月17日未明にそれは始まりました。そうです、忘れられない阪神淡路大震災の発生でした。 自身も大震災被災者でありながら、被災者の心のケアに率先して取り組んだ若い精神科医、安克昌氏の記録です。素晴らしい文章力、表現力は驚くほどです。私は当時国立熊本病院長の職にあり医師団の派遣を模索していました。事故後の精神科医派遣も計画に上がり国立熊本病院も派遣の準備をしたことを記憶しています。 残念ながら筆者の安克昌医師は2000年12月2日肝細胞癌の為39歳の生涯を閉じています。涙の出る一冊です。 平成13年12月25日初版。令和7年2月5日32版発行です。沢山売れているということです。720円です。